栽培ノヲトより
園芸は それまでやった事が無く、むしろ敬遠してた方でした。
若い頃、何故か日本庭園の管理を一時手伝う機会がありまして、それがきっかけで、植物世界の
楽しさにとりつかれたようです。
いつも行くホームセンターで買い物中、その園芸コーナーにサボテンを見つけました

それ以来気になってしょうがない、、、
とりあえず専門書を読み耽り、自分の家でも栽培は可能と判断。
1993年の4月3日、とある園芸店内で迷いに迷い、、、とうとう買ったは「金晃丸」と「白樺キリン」

あの当時、無意識にサボテン・多肉植物が欲しくなったのは何故なんだろう。
僕がイラストに描く生物は皆、変な形。 多肉植物も皆、個性的な姿。
「だから」でつないだ後には重要な絵のヒントが続いてるはずだけど、、、これは「イラスト缶」で。

失敗と成功の繰り返しだったサボ・多肉との18年間をダイジェストでどうぞ。
何かの参考になりますように、、、
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フレーム作り
・・・・・・・・・・ゴミ屋敷の一級建築士が挑みます
1993年最初の記録 左2株(ウバタマ・金晃丸)は生存中 底に穴開けられる容器は全て鉢に
雨を避け光を通せば良いと思い
いろんな試作をしました
昔のアホ事故。風で物は飛ぶ。
自分の予想能力の幼稚さに
しばし呆然、、、
物干し上に太い針金で固定
今度は合板台が腐るorz
最初の数年間は 用も無いのに
やたらホームセンターへ。
フレーム、用土の改良・実験が
毎日楽しかったです。

教訓
「太い針金は役に立つ」
「栽培書の数値に惑わない」
「ココにはココの気候がある」
「加減は毎日、苗に聞く」
「天気のせいにしない環境を」etc...
  
現在二段式 下段は斑物を
今度は防腐剤塗ったスノコ


家周辺の溝にアルビノどぜう
「大家には黙っててやるぜ」
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接木バカ一代
 (ていうか虐待)・・・・・・・・・・家でやった接木の例を
大抵は @袖ヶ浦に有星類の実生2〜3年生を接ぐ A三角柱に実生1年生を接ぐ
B伊藤芳夫氏の著作にある「紅花団扇接ぎ」を真似て、、、自分の腕じゃ失敗が多いけど、、(´;ω;)
今、うちのバーバンク団扇上で生き残ってんのはテフロ系のみです。

実生兜を袖ヶ浦に接ぐ→

2年後ぐらい。堅実に育つ→ 5年後手ごろな大きさに
宝山系のカキ仔を団扇に接ぐ→ 1年後。団扇の底力!→ その年、こんなに咲きましたよ
山吹綴化を園芸店で発見→ 団扇のターボが うなる!→ こんなに! すぐ腐るorz
オプンチアのモンスト綴化→ 団扇の得意相手だから(`・ω・´) ←腐るとも知らず得意面でした
テフロ系なら大丈夫と大酋長
を団扇に接いで4年間。
良い夢見ました (´-ω- `)
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白楽翁綴化を団扇に
一年間は良い夢を見せて、、
(´TωT `) ウウ
珍事、、、竜神に接いだ
枯れたんで剥がしておいたら
竜神木の皮膜を破り出現。
、、、キメラ? (すぐ枯れた)
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実生
・・・・・・・・・・種から育てた例を。
サボテンの実生は高温多湿環境を長く保てると都合良いんですが、うちはフレーム栽培なので
風通しが良すぎる。
6〜7月の高温安定期に入ってから実生をスタートさせるしかありません。

用土は珪藻土を焼いたセラミックの熱帯魚用砂を使ってます。砂とか使う人多いんですが。
うちでの実生は殆ど有星類。都合の良い大きさで粒が統一されてたんで

鍋に入れて洗った砂を煮て殺菌。そのお湯ごと砂を鉢に入れます。 鉢は小豆腐の容器×2個重ね。
上の容器の底は、熱した針金を刺して穴をあけておく。 下の容器は貯水用です。

お湯を抜いて全体をラップで包み完全に冷ます。 種は後からアルコール殺菌して入れてます。
最初の1カ月ほどはカビとの戦いになりますが、うちのは殺菌してるので殺菌剤は使いません。

幼苗の表皮は水ふうせんの様に薄い。
ピンセットでちょい移動させる時も傷が付かない様、ソロリソローリと。
これにカビの胞子が着いたら、、、以前計ったところ、発生から6時間以内に死亡してました。
成長と共にこの表皮も厚く硬くなり、カビに対抗できるようになるので、ようやくラップをずらし通気。
ココで初めて「誕生おめでとう」
サボ編 有星類の種子は帽子形 ↑ラップで包んだ殺菌容器で発芽 ↑1年後の鸞鳳玉たち
↑兜もいます。将来は未だ全然
判らず、、、
↑ ギムノカリキゥム属の果肉真赤
種子をより分けるの大変。
↑ 実生鉢は冬の間保温出来れば
理想なんですが。
↑鸞鳳兜を袖ヶ浦に実生接ぎ。
一気に大きく
↑優形兜の実生苗も接いでみた。
ちょっと維菅束の通じが悪そう。
↑2稜ランポー!
追記:これだけ腐ったorz
多肉編 中華街で踏まれた餃子
もしくは亀甲竜の種子
↑ガガイモ ヒルスタの種子 →簡単に発芽。塊根種は楽しい
ユーフォルビア属 金輪際の実生↑→  意外と丈夫で生長も早い
↑実生フーケリー
植替えにて。なんか下に伸びて
きたような。
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病気
・・・・・・・・予防は最大の攻撃なりと
カイガラムシは樹液を吸うわけで、、、
谷間部分、アレオレ、継ぎ目は樹液に一番近いところ。やられやすいので特に注意が必要と思う。
最近特にカイガラムシが目障りになってきた。予防剤散布を怠ってた事を反省します。
「放置」とは「虐待」なんだと痛感する今日この頃。
青のオルトランはカイガラ・根ジラミ共に有効です。
カイガラムシ、最悪な典型例 これがバイラスの症例。
斑ではない。隔離か廃棄。
台木からの感染です。
成長点に水が残ったままで日を
浴びたので生育障害で段差が。
更に虫もorz
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漫画の題材として・・・・・・・「オタクの温室」 1995年作
若い頃、こんなのを描いてました。  漫画と園芸趣味を一つにしよう、と雑誌社に送り担当も
付いたんですが、、、話を詰め込みすぎ、娯楽とは程遠いものになってました。
今読んでも二重につらい。 ↓「オタクの温室」という長編から数コマ抜粋。
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あるがままの苗を一番とする園長。
遺伝子操作、放射線照射、電気ショックまで、あらゆる事を試す強行派のマリ。
その間に立つ のんびり屋の葵、、、
この葛藤を描くという、園芸界では有りがちな題材でした。 多分永久に結論が出なかったでしょう。
結局、漫画としては読みにくい事この上無し、、、といったところで、雑誌掲載には至りませんでした。
この類似企画の「サボテンの集い」という短編集もあり、そちらは1話8ページづつで読みやすく?
ただお下劣傾向。

漫画を描く事はもう無いでしょうが、僕の青春の数ページでありました。



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「今迄いろんな目に遭ってきた、、、、   ブラジルじゃ雑草で気楽だったな」

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